2017年8月30日水曜日

成長は熟成 熟成はうまみ

友人主催のウイスキーを楽しむ会 ~レアウイスキーと共に~に行ってきました。


写真のそれぞれの小瓶がレアものの限定品ウイスキー。
となりの普通サイズの瓶がスタンダードものです。

それぞれ蒸留所のスタンダードと、限定品とで飲み比べをしました。

例えば「ザ・グレンリベット12年」に対しては、
ザ・グレンリベット サイファー

「ボウモア12年」に対しては、
ボウモア デビルズカスクなど。



グレンリベット サイファーは、12年と比べると雑味のようなものがない。
でも、若いウイスキーが入っているのか、アルコール感を感じます。


ボウモア デビルズカスクは、シェリー樽で10年寝かせてあったおかげか、シェリー特有の甘みがありました。

加えて、かなりウッディ。
シェリーの甘みと強い木香で、新鮮なメープルシロップのよう。

それに年数が入っている10年ものなので、57度もあるのにアルコール感を感じなかった。
寝かすほど、アルコール感やトゲトゲ感がまろやかになると言われています。


年数表示って、
ブランド力を高めるための割合が大きいと思っていましたが、
熟成された「時間」は伊達じゃない。

それは、ウイスキーが荒々しい若者から、
しなやかなでカッコイイ大人になるみたいな
つまり「成長」なのかも。




人も、年を重ねれば重ねるほど
熟成されて旨味が増してゆくといいますが、

僕が思うに社会全体が
まるで鮮度第一の生ビールを
一気に飲み干すかのように急ぎすぎてる気がします。


たしかに、時間は貴重です。
人生は限りがありますから、そう思うのは当たり前です。

「すぐに成果を出さなければダメだ!なぜできない?!」

目まぐるしく変化する社会のなか仕方ないとはわかっていても
簡単に人を追い込むことができるとても苦しい言葉です。



もう少しだけ待っていれば、人はちゃんと成長するし、
ちゃんと教えれば成果も出せるのに・・・。




ウイスキーの熟成には30年以上かけることもあるそうです。

ですから樽に仕込んだ職人さんが熟成され完成したウイスキーを
飲むことができないなんてことも当たり前でしょう。

それでも、ウイスキーを仕込み続けるのは、
次の世代へと引き継がれることを
信じているからではないでしょうか。





のどごしのいいビールを飲むのも美味しいけど
それだけじゃ世の中つまらない。

たまには、じっくりゆっくりと熟成されたウイスキーの
途方もない「時間」を味わうこともできる世の中であってほしい。










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